誰でも一度は思いつく『キャンディは、すぐに噛んじゃう方』ネタです。

無言部分で飴のキャッチボールをしていると想像していただけたら本望。


甘い関係

 



「あー、咽がヒリヒリする。風邪かなぁ」

「何を言っているんですか。喋り過ぎですよ。一人で三人分喋っていましたからね。僕の分と、DJの分と、まるでマシンガンみたいに。しかもラジオ収録なのに『バァーッと』だの『ビューンと』だの『ドカーンと』だの。視聴者は、ちっとも分かりませんよ」

「そぉかぁ? バニーだって喋ってたじゃねぇか」

「ええ、あなたの相づちくらいは打っていましたね」

「そうだったっけっか? 悪い悪い」

「まぁ、オジサンさんがお喋りなのは知っていますから、別にいいです」

「なんだバニーちゃん、ご機嫌斜め?」

「いいえ、呆れているだけです」

「だからゴメンって。あー、それにしても咽痛ぇ」

「のど飴、舐めますか?」

「え? なんで、そんなもん持ってるの?」

「人気商売の必需品ですよ。はい」

「あんがと」

「じゃあ、僕も食べよう……って、あなた、もう噛んじゃったんですか?」

「う……うん。すぐ噛み砕いちゃうの。癖でさぁ。もう一個ちょうだい」

「僕の食べているこれが最後の一個です。仕方がないですね。差し上げます」

「え? なに? バニちゃん、なんで車止めるの? シートベルトなんか外して、え? うわっ! 俺のシート倒して一体なにを、むぐ」

「……ん……………」

「………んん…………」

「…………んんん…………」

「……………ごめん、バニちゃん、飴、飲んじゃった」

「………………もう一袋、買ってきます」


癖になったらしい。

 

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